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議事録AIツール比較|料金と選び方

結論

議事録作成は、録音を文字にする作業と、それを要約して体裁を整える作業の2つに分かれます。 AIに任せられるのは主にこの2つで、一般的な業務量から試算すると月10時間前後が空く計算になります(後述の試算)。 一方で「誰が何をいつまでにやるか」を決定事項として確定させる判断は、人の確認が必要です。 本記事では、時間の試算・ツール選びの視点・会社の状況別の選び方を順に説明します。

議事録作成は月何時間の仕事か

議事録作成にかかる時間を、一般的な業務量から試算すると次のようになります。

業務 いまの時間(月) AI化後(月)
録音を聞き直しながら文字にする 8時間 1時間(AIの下書きを確認するだけ) 7時間
発言を要約して体裁を整える 4時間 1時間 3時間
決定事項・宿題事項の抽出 2時間 0.5時間 1.5時間
合計 14時間 2.5時間 11.5時間

試算の前提は次のとおりです。

  • 週3回、1回1時間の会議を想定(月12回換算)
  • 議事録作成を1人の担当者が持ち回りで行うとみなした場合の合計時間
  • 会議の人数・発言量・議題の複雑さによって時間は変わる
  • 「AI化後」は、AIが作った下書きを人が読んで直す時間を含んだ数字

この試算はあくまで目安です。会議の本数や参加人数が多い会社ほど、削減できる時間は大きくなります。

議事録AIツールで何ができて、何ができないか

議事録AIツールの多くは、次の3つの機能を組み合わせて提供しています。

  • 文字起こし: 録音を自動でテキストに変換する
  • 要約: 長い発言のやり取りを短くまとめる
  • 決定事項・宿題事項の抽出: 「誰が」「何を」「いつまでに」やるかを箇条書きで拾い出す

一方で、次のことはAIに任せられません。

  • 発言の意図を正しく汲み取って優先順位をつけること(例: どの議題が一番重要だったか)
  • 誰が何をやるかを最終的に確定させる判断(AIの案は下書きであり、確定は人が行う)
  • 専門用語・社内独自の略語を発言どおり正しく認識すること(辞書登録が必要な場合がある)

このため、AIが作った議事録はそのまま配布するのではなく、担当者が一読して直す工程を残すことが前提になります。

主要ツールの料金比較

議事録AIツールの料金・機能は変更が頻繁なため、以下は確認すべき項目の一覧です。契約前に必ず各社の公式ページで最新情報を確認してください。

ツール名 無料プランの有無 有料プランの料金 主な連携先 出典
Notta あり(文字起こし月120分・1回3分まで) プレミアム 月1,980円(年払いは月換算1,185円)、ビジネス 年払いで月換算2,508円(2026年9月時点) Zoom・Google Meet・Microsoft Teams・Webex Notta公式料金ページ
Rimo Voice 無料プランの明記なし(クレジットカード登録なしの無料トライアルあり) 文字起こし 月1,650円、プロ 月4,950円、チーム 月6,600円、法人プランは見積り(2026年9月時点) Zoom・Google Meet・Microsoft Teams・Webex Rimo公式料金ページ
tl;dv あり Pro 年払いで月換算18ユーロ、Business 年払いで月換算29ユーロ(表示通貨・金額は地域により異なる。2026年9月時点) Zoom・Google Meet・Microsoft Teams tl;dv公式料金ページ
Zoom AI Companion(現名称: ZoomMate) 無料枠あり(Basic: 会議の要約は月3回の主催会議まで) 有料版はAIクレジット制。金額は公式サイトで最新を確認 Zoomの会議で利用(他社会議プラットフォームのノート作成にも対応と記載) Zoom公式サイト
Microsoft 365 Copilot なし(対象プランには追加費用なしのCopilot Chat(Web版)が含まれる) Copilot Businessアドオン 1ユーザー月3,148円(年払いの月換算・通常価格。月払いは3,778円。2026年9月時点) Microsoft 365アプリ(Word・Excel・Teams等)に統合。対象のMicrosoft 365プランの契約が前提 Microsoft公式料金ページ

料金は変わるため、契約前に必ず公式ページで最新の内容を確認してください。

会社の状況別・選び方

順位付けやおすすめの断定はしません。自社の状況に近い条件で確認すべきポイントを整理しました。

  • すでにZoomやMicrosoft Teamsを日常的に使っている会社: まず今使っている会議ツールに議事録AI機能が付いているかを確認する。新しいツールを追加契約する前に、既存契約の範囲で足りるかを見る
  • 英語や他言語での会議がある会社: 多言語での文字起こし・要約に対応しているかを個別に確認する。日本語専用のツールでは対応できない場合がある
  • 議事録だけでなくタスク管理まで一元化したい会社: 決定事項をタスク管理ツール(社内で使っているもの)に自動で連携できるかを確認する
  • 金融・医療など情報管理の基準が厳しい業種: データの保存場所(国内サーバーかどうか)と、録音データの保持期間・削除方法を契約前に確認する

導入前に確認すべきセキュリティ・情報管理

会議の内容には、取引先の情報や人事に関わる話が含まれることがあります。導入前に次の点を確認してください。

  • 録音データ・文字起こしデータがどこに保存されるか(国内か国外か)
  • データが商品の学習に使われる設定になっていないか(既定でオンになっている場合がある。設定画面から変更できることが多い)
  • 退職者・異動者が出た際に、そのアカウントの録音データへのアクセス権をどう切るか
  • 無料プランと有料プランで、データの取り扱い方針が異なるかどうか

これらは各ツールの利用規約・プライバシーポリシーに明記されていることが多いため、契約前に一読することを推奨します。

導入の手順と注意点

議事録AIツールを導入する際は、次の順番で進めると混乱が少なくなります。

  1. 対象にする会議を1種類だけ選ぶ(全社導入は後回しにする)
  2. 無料プランやトライアル期間で、実際の会議で試す
  3. AIが作った下書きと、人が作った議事録を1回だけ突き合わせて精度を確認する
  4. 決定事項の抽出が実用に足りるかを見て、本採用を決める
  5. 録音への同意の取り方を社内ルールとして決める(会議の冒頭でAI利用を伝える等)

いきなり全社に展開すると、精度への不満やデータ管理への懸念が同時に出て、収拾がつかなくなることがあります。1つの会議体で試してから広げる進め方が安全です。

よくある質問

Q. 議事録AIは、オンライン会議だけでなく対面会議にも使えますか。 A. マイクで録音できる環境であれば対面会議でも使えるツールがあります。ただし複数人が同時に話す場面での認識精度は、オンライン会議より落ちる場合があります。導入前に自社の会議室で試すことを推奨します。

Q. 議事録AIを導入すれば、議事録担当者は不要になりますか。 A. 不要にはなりません。AIが作る下書きを確認し、決定事項を確定させる担当は残ります。担当者の作業時間が減る、という位置づけです。

Q. 無料プランだけで運用を続けることはできますか。 A. ツールによって、無料プランの利用時間や参加人数に制限がある場合があります。会議の本数が多い会社では、途中で有料プランへの切り替えが必要になることがあります。

Q. 社外の人が参加する会議でも議事録AIを使ってよいですか。 A. 録音・文字起こしについて、社外参加者からも同意を得ることを推奨します。会議の主催者が冒頭でAI利用を伝える運用にしている会社もあります。

Q. すでに議事録テンプレートがある場合、AIの出力形式は合わせられますか。 A. 出力形式をカスタマイズできるツールとできないツールがあります。既存テンプレートに合わせたい場合は、契約前にその点を個別に確認してください。

理解度チェック

読んだ内容の確認に3問だけ。押すと答えが開きます。

Q1. 録音の文字起こし精度が高くても、決定事項の抽出は人の確認が必要である。

— 誰が何をいつまでにやるかの判断は、AIの下書きを人が確認して初めて確定する(本文参照)。

Q2. 議事録AIツールはどれも同じ機能を持つため、料金の安さだけで選べばよい。

× — 使っている会議ツールとの連携やセキュリティ要件が会社ごとに違うため、状況に合わせて選ぶ必要がある(本文参照)。

Q3. 無料プランがあるツールでも、録音データの保存先や利用範囲の確認は省略してよい。

× — 無料・有料にかかわらず、データの保存先と利用範囲は導入前に確認すべき事項として挙げている(本文参照)。